【介護士悲鳴】9千円の賃上げで負担3割増!政府「1人で4人まで介護可能」に?Twitter「殺す気か!」

1人で4人介護可能に 政府、生産性向上へ規制緩和検討

政府は介護の人員規制の緩和を検討する。介護施設の入所者3人につき、少なくとも1人の職員を配置する現行の基準を見直し、1人で4人に対応できるようにする案を軸に調整する。センサーなどのIT(情報技術)活用で介護現場の生産性を高める。財政を圧迫する社会保障費の膨張を抑えつつ、介護・医療分野の人材不足を緩和するには思い切った規制改革が必要となっている。

介護や医療の現場ではセンサーで患者らの状況を確認したり、ロボットで作業負荷を抑えたりする技術開発が進んでいる。現行の配置基準があるため、ITで効率化が可能でも投資するインセンティブが弱かった。

20日の規制改革推進会議で内閣府が改革を提起し、2022年初めから厚生労働省などと本格的な検討に着手する。介護は少子高齢化で需要が高まる一方、担い手の不足が指摘される。厚労省の将来推計では介護人材は23年度に22万人、40年度には69万人が足りなくなる。政府は早急に対応する必要があると判断した。

政府はまず有料老人ホームを対象に規制緩和を検討する。現場で働く人の負担が増したり、「手抜き介護」が増えて介護の質が落ちたりしないよう制度設計する。

緩和の条件として、業務の効率化と質の維持を両立させる計画を介護事業者が政府に示す案がある。外部機関による監査で安全性などを確保することも求める。

生産性向上のカギを握るのはITの活用だ。例えば介護大手のSOMPOホールディングスはベッドにセンサーを取り付け、遠隔で見守りながら身体情報を計測するといった試みを始めている。眠っているかを確認できれば巡回を減らし、別の仕事に時間を使える。

政府は介護現場で得られたビッグデータを人工知能(AI)などを使って分析することで、介護の質を高められるとみる。先進的な取り組みをモデル事業として認め、効果があれば他の事業者に広げる手法でIT活用を促していく。

在宅介護の難しい人が暮らす特別養護老人ホーム(特養)については、個室と共有スペースを組み合わせた「ユニット型」と呼ぶ施設での収容基準の見直しを検討する。これまでは1つのユニットあたり10人程度としていたが、より多くの人数を収容できる案を議論する。

介護は仕事の負担と給与の見合いなどから現在も人材が集まりにくい。岸田文雄首相は予算措置による介護士や看護師の処遇改善を掲げている。それだけではなく、規制緩和を通じて生産性を高めることで、現場の業務の負担軽減や賃金増などにつなげる狙いがある。

学研ホールディングスは運営する介護施設でAIを搭載したロボットの導入を進めている。現在は消毒作業などで活用しているが、いずれは夜間の見守りなどで活用したい考えだ。同社の宮原博昭社長は「夜間の人員配置などで規制が緩和されればIT活用でさらに生産性を高め、その利益を賃上げなどに回せるようになる」と期待する。

医療・介護分野には利便性や生産性の向上の壁になっている規制が多い。介護施設だけでなく、医療機関でも入院患者に対する看護師の人数が定められている。

新型コロナウイルス対策では、抗原検査キットの個人向け販売が薬局に限られ、インターネット販売は医療界などの反対で解禁されていない。オンラインでの診療や服薬指導にも煩雑な要件などがあり、実際の利用が十分に進んでいない。

機械やITに委ねられる部分は任せて本当に必要な仕事に人手をかけるなど、労働力人口が減る中での対応が求められている。少子高齢化で社会保障費は国費ベースで21年度に40兆円弱に膨らんでいる。古い規制を見直して生産性を向上することで、費用の膨張を抑える重要性は高まっている。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA192V60Z11C21A2000000/?n_cid=SNSTW005&unlock=1

これはとても不味い流れですね。
介護士は先日の公定価格を9,000円上げたばかりで、少しは改善されマシになるのかな?と思ったら、高々9,000円では賄いきれないほどの負担増。

昨日の記事でもすき家の安全配慮義務違反について言及したばかりですが、こんなことをすれば、また似たような事故がおきるのでは?と不安になってしまいます。

今日もTwitterの反応をみながら、どうすればよいか考えていきたいと思います。

どうぞ、宜しくお願い致します。

Twitterの反応

介護士の悩みに寄り添う政策でなければ、本末転倒になってしまう。

介護の仕事ってなんか離職率が高いというイメージがとてもあるのですが、実態的にはどうなのか?

そこで実際のデータと見比べて問題点を整理したいと思います。

介護士の悩みに寄り添わない法案では『絵に描いた餅』になってしまうよ?というのが今日の視点です。

今回は色々とググって、公益財団法人介護労働安定センターのデータを引用させてもらいました。

令和元年度 介護労働実態調査結果について(PDF)』の中でも介護士の充足率と離職率、それから介護士の悩みについて詳しく見てみましょう。

1.介護士の充足状況

半分以上の事業場が人材不足という状況ですね。全体グラフを見てもわかる通り、令和1年で65.3%が人材不足を訴えています。

2.介護士の離職率

次に離職状況を見ていきたいと思います。

離職率は15.4%と低いとは言えませんが、他の産業と比べてもそれほどそれほど高くないように思います。

ちなみに業界別でみる離職率はこんな感じ。

引用元:https://www.hrpro.co.jp/learning-management/post-1386/

第5位の医療・福祉業界。だいたい同じくらいの値ですね。
そう考えると、人が辞めるというよりもなかなか採れないというほうが問題の本質なのかもしれません。

じゃあ、次になぜ辞めるのか?というところなのですが、ここでポイントなのは、退職理由を見るのではなく、当の介護士たちにとって普段、何が悩みなのか?というところです。
理由はこちらのほうが、より本質的な退職理由だともうので、実際はここを解決できなければ問題解決は難しいのです。

悩みの順で見ていくと下記の通り

  1. 人出不足
  2. 仕事と給与のコスパが悪い
  3. 身体的負担
  4. 有給が取りにくい
  5. 精神的にきつい

と並んでいます。
④の有給にしても、⑤の精神的なきつさも①と②が起因しているような感じがします。

今回、政府が検討しているのは、今まで介護士1人に対して3人までの要介護者を、4人にしましょうというものです。

人手不足を考えてのことなのでしょうが、いいければ負担を3割以上増やすというものです。
当然、仕事内容と給与のコスパはますます悪くなりますし、負担が増えれば身体的な負担も、精神的なつらさももっとひどくなりますし、有給なんかとりたくても採れない状況になると思われます。

みるまでもなく逆効果ということが分かります。

Twitterの声にもありましたが、得をするのは介護事業所の経営者だけなのではないでしょうか?

たかだか公定単価を9000円程度上げたところで3割以上も負担を増やされては堪ったものじゃありません。

労働条件の不当な切り下げになる可能性が高い

労働契約法第8条では労使合意の上で、労働条件の変更は可能にしていますが合意なく不利益変更することは法律で禁止されています。

事業者は丁寧な説明などをしていく必要がありますが、現状このような人手不足の状況では、「じゃあ辞めます」という人は多いんじゃないかなと思います。

仮に30%負担が増えるなら、30%賃金を上乗せするという方法もあるかもしれませんが、人手不足がストレスの根本の原因となっているのであれば、そこを改善しないとどうにもならないのではないかと考えます。

地域の大手私立病院が経営しているそれなりに大きな介護施設ではまだしも、個人が開業している施設などでは、人員確保もなかなかできず苦労しているところがとても多いように思います。

負担が減るようにまずは現場の声をくみ上げたDX化を

それに介護は典型的なエッセンシャルワークなので、デジタル化をするにも難しい業種といわれています。

冒頭のニュースの中でもセンサーなどをとありましたが、センサーが反応しても、結局、対応するのは人間だったりするわけで、センサー付けたらOKというほど簡単ではありません。

その為、DX化といってもオフィスワークのように自動化できる部分が多くなく、フルオートではなく、リフトやボディスーツなど補助的な機械化はできたとしても、マンパワーに頼らざるを得ない産業なので、大の大人が二人掛かりでなんてのも日常茶飯事な業界です。

そうなってくるとやはりベースとなる就業人口を増やしていく必要があるのですが、国の制度と現場レベルでの温度差の乖離が激しい気がしてなりません。

国が本気で何とかするつもりがあるなら「恩給」制度を使うのもあり

恩給とは?

 恩給制度は、旧軍人等が公務のために死亡した場合、公務による傷病のために退職した場合、相当年限忠実に勤務して退職した場合において、国家に身体、生命を捧げて尽くすべき関係にあった、これらの者及びその遺族の生活の支えとして給付される国家補償を基本とする年金制度である。
【対象者】

(1) 一般文官
 文官(官にある者)〔最短恩給年限17年〕
 教育職員(公立学校等の職員)〔最短恩給年限17年〕
 警察監獄職員(警部補以下、副看守長以下、消防士補以下の者)〔最短恩給年限12年〕
 待遇職員(形式的には官吏ではないが判任官以上の待遇を受ける者のうち、恩給法令により特に指定したもの。例えば、神宮司庁職員、地方道路技師等)〔最短恩給年限17年〕

(2) 旧軍人(兵~大将)〔最短恩給年限 兵・下士官12年、准士官以上13年〕

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/onkyu_toukatsu/onkyu.htm

まぁ、あくまで一つの例なので恩給制度がふさわしいかどうかの議論は別にして頂きたいのですが、この制度の良いところは、国から直接本人に対して給金が支給されるというところです。

国が本気でこの仕事をしてくれる人を増やしたいというのであれば、上記のように尽力してくれた個人に対して国が直接報奨金を支給するのは全然アリだと思います。

今の助成金方式では、得する人は経営者というケースも散見されるため、看護師や介護士、保育士などの特定の重点職種を定め、特定重点職業にしてしまうのが、国民としてのモチベーションがあがるのではないかと思います。

日本人は本質的に対外的に多くを語らない人が大勢いる反面、その内面的には承認欲求高い人が相当数いますので、わかりやすく『役に立てている』、『助かってる』と褒められるとモチベーション発揮する人はとても多いと思います。

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